スポンサーリンク

HSPについて ~生きづらさを生きやすさへ~

※ 本ページはアフィリエイトを利用しています。

HSP
スポンサーリンク

今日まで3つのブログ記事を上げてきましたが、読まれた方の中には「いや、細かすぎじゃない?」「そんなに気にしなくてもいいのに」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

今回の記事はこの「細かすぎ」「気にしすぎ」がどうして生まれるか。その原因となるHSP(とても敏感な人)の話になります。

HSPについて知ってもらえると、前回の記事想い紡ぐ介護士になるまでにおいてどうしてそういう人生を辿らなければいけなかったのかが見えてきます。

HSPとは

HSPとは「Highly Sensitive Person」の頭文字を取った言葉で、日本では「とても敏感な人」等と呼ばれています。

詳しい説明は以下の通りです。

ハイリー・センシティブ・パーソン(英: Highly sensitive person, HSP)とは、生得的な特性として、高度な感覚処理感受性(あるいは生得的感受性[1][2])を持つ人のこと。

Wikipedia


「生得的な特性」というのは、そのものだけが生まれつき持っている性質です。
生まれたときに「持っているかいないか」がわかる性質ということですね、

「感覚処理感受性」というのは、脳内で感覚情報を処理する過程における生得的な個人差です。イメージとしては「受け取った刺激を『どう処理するか』がHSPでない人と異なる」といったところでしょうか。


この二つを合わせると、生まれつき人とは感覚の処理の仕方が異なる性質を持つのがHSPの人だということですね。


またこのような説明もあります。

テッド・ゼフの著書「The Highly Sensitive Person’s Companion」による定義では「産まれたときから幼少期に渡り説明のつかない体験を繰り返し、HSPではなく生まれた人より五感が鋭く、精密な中枢神経系を持ち、良い刺激にも、悪い刺激にも強く反応する感受性の強い人達」[3]とされる。

Wikipedia


「産まれたときから幼少期に渡り説明のつかない体験を繰り返し」「HSPではなく生まれた人より五感が鋭く」というのは、生まれつきの性質によって感覚処理の仕方が人とは異なるため、同じことを体験していても人とは違う感覚を得ていると考えられます。


もしHSPの人が幼少期に「人とは異なる」経験を重ねた場合、自分の受け取り方をそのまま伝えたとしても他の人はそう感じていないため伝わりにくい、もしくは伝わらないのです。

「説明のつかない体験」とは、それを同じように受け取る人がいないために自分の受け取った感覚が周りから認められないような体験とも言えますね。


また「良い刺激にも、悪い刺激にも強く反応する感受性の強い人たち」という部分は「とても敏感な人」と言えそうです。

HSPは「性質」

生まれついてもった特性ということは病気か障害なのでは、と思われるかもしれません。

しかしHSPはあくまで「そのような性質」であって、病気や障害ではありません。

HSPは病気や障害ではなく、心理学上の概念であり精神医学上の概念ではない。DSMにも指定はされていない[4]

Wikipedia



一方でそのような性質を生まれつき持つため、生涯変わることはありません

HSPは生まれ持った気質であり、生涯、変わることはない[6]。人口の約15~20%を占め、男女によって偏りは見られない。

Wikipedia

このような性質を人口の約15~20%の方、つまり5人に1人は持つということになります。また男女の偏りもないことから、僕のような男性のHSPもいます。


HSPの属性

HSPの属性は「DOES」という頭文字で表され、4つ全ての性質を持っていると言われています。

DOESとは以下の通りです。

処理の深さ(Depth of processing)
・HSPは感覚データを通常よりはるかに深く、かつ徹底的に処理しているが、それは神経システムにおける生物学的な差異によるものである。

刺激を受けやすい(Overstimulated)
・感覚的に敏感である。五感や、人の感情や雰囲気から自身の内部に入り込まれ受ける刺激が非HSPに比べ強い。何に対して敏感かは個人差がある。2019年、東京大と米カリフォルニア工科大などの共同研究チームが人間の第六感、磁気を感じる能力を発見したように、現代では解説が不可能な現象やデジャブ、説明のつかない多くの刺激を受けるため、心身ともに疲れやすい。疲れが蓄積され不機嫌や体調不良などにつながりやすい。嫌なことだけでなく、楽しいことでも刺激が多すぎると疲労になる。よって原因が定かではない、若しくは原因が定かである身体症状症などの慢性疲労症候群を引き起こすことも稀にある。ストレス環境要因を減らしていくことや広い捉え方を持ち、認知を変えていく姿勢が必要である。

感情的反応性・高度な共感性(Emotional reactivity and high Empathy)
・神経細胞「ミラーニューロン」の活動が活発であることにより、共感力が高く感情移入しやすい。HSPは生まれたときから境界を持てないケースがあり過剰同調性のために自身と他者との問題を自身の問題として同一しやすい面もある。

些細な刺激に対する感受性(Sensitivity to Subtle stimuli)
人や環境における小さな変化や、細かい意図に気づきやすい。無意識的あるいは半無意識的に環境内の些細な事柄を処理できる能力から、しばしばHSPは「ギフテッド」や「第六感」を持っているように見えることもある。

Wikipedia


おおよその内容は太字で示した通りです。

HSPは生まれついてもった差であり、感覚的に鋭いけれど「何に対して敏感か」は個人差があります。また共感力が高く感情移入しやすいため、自分と他人を分けるのが難しい。そして人や環境における小さな変化や、細かい意図に気づきやすい、というものです。


具体的な行動的特徴

今度はHSPの具体的な行動特徴をみていきましょう。

充実した内面生活を送り、スピリチュアルなことや、創作、医学、心理学、哲学に興味を持つ傾向がある[15]

言語能力が高い[16]。前述の通り、HSPは「ミラーニューロン」の働きが活発であるが、ミラーニューロンは、ブローカ野(言語領域)にあることから、ヒトの言語能力に密接に関連しているとされている[17]

・HSPの内、7割が内向型で、3割が外向型(=HSS)である[18]

生まれつき感情や社会性をつかさどる右脳が活発。ただし「右脳タイプ」というわけではなく、上記の様な「優れた言語能力」や「深い思考」に見られるように、左脳の能力も十分に発達させる。HSP/非HSPに関係なく、人間の脳は「言葉や、意味の分析・解釈は左脳」「言葉によらない感覚処理は右脳」で処理し、右脳が先に発達し、左脳は遅れて発達する。HSPにおいても幼少期が特に強く、10代にさしかかり左脳の能力が発達してくると大人びた美的センスや、鋭い洞察力を見せる様になる。右脳で得た深く細やかな感覚データを、左脳で適切に処理できる様になる為である[19]。この為に他者からは誤解やいじめも受けやすい

・大きな音、太陽、眩しい光、蛍光灯、強い匂い、小さい音が大きく聞こえる、弱い匂いが強く感じるような刺激にも弱い。視覚過敏や聴覚過敏など五感からも与えられるものを持ち合わせることがある。

・物事に対して容易に驚き、短い時間にたくさんのことを成し遂げるよう要求されると混乱する。

・一部のHSPを表現するとき、シャイさ、抑制、恐怖症、パニック症状といったネガティブな言葉がしばしば使われる。しかし、これらの性質は周囲の環境的なストレス源の有無によって獲得されたりされなかったりするので、全てのHSPに当てはまるとは限らない[20]

Wikipedia


言葉をもう少し砕いてみると、こんな感じになります。


「自分の内面に興味があり、精神的なものや創作などに興味を持ちやすい。また言語能力が高く、それだけに他者から誤解やいじめを受けやすくなることも。

大きな音や光などの刺激に弱く、視覚過敏や聴覚過敏を併せ持つ場合もある。物事に驚きやすく、一度にたくさんのことをやるように言われると混乱してしまう。

シャイ、抑制、恐怖症、パニック症状など言われるが、それは周りからのストレス源があるかないかによって変わるので、HSPすべてに当てはまるわけではない」


こうしてみると、感受性が強いからこそのメリット・デメリットがあるのがうかがえますね。

少数派であるHSPは「アグレッシブな性格や、強い刺激を求められる現代社会で暮らすのは大変なことであり、本来の自分の価値観とは異なる物に無理やり従い、自尊心を傷つけたり、大きな精神的ダメージを受けることがある。結果として、『私はおかしいところがある』、『私はこういう目にあって当然』と思い、自身の繊細さや感受性の強さまで否定するようになる人もいる。」と述べられている。

Wikipedia


少数派のHSPが「自身の繊細さや感受性の強さまで否定する」というのは、自分と他人が分けられないにも関わらず、受け取る刺激に大きさによって「同じなはずの他人と違っている」と否応なしに意識させられるからだと考えられます。

その違いによって、他人よりも大きなダメージを受ける自分を「おかしいのは自分だ」「自分がこういう目に合うのは当然だ」と感じるのは自然の流れです。

他人のほうが多数派であり、多数派を「普通」と捉えるのが社会通念ですから、その枠組みから外れる自分に罪悪感を覚えてしまうのです。

HSPの優れた点と落とし穴

さらに見ていきましょう。

一方で多くのHSPが持つ優れた点として「優れた良心の持ち主で裏切り行為をしない誠実さ・私情を挟まない正義感」「愛情や喜びをより深く感じ取る」「ポジティブな人生観」「親切で共感力が強い。カウンセラー・教師・ヒーラーへの高い適性」「アート・音楽などの美の理解・共感力」「独創性が豊か」「異なる立場にある人への共感と理解」「危機を早期に察知する能力」「環境問題への関心の高さや、生物/動植物への優しさ・意思疎通」「優れた五感/六感を持ち、美味を十分に味わったり、アロマテラピー、ヨガ、瞑想、マインドフルネスや呼吸法によるリラクゼーションの効果やプラシーボ効果もHSPではない人より高い」。
1を知って10を知るような「直観が鋭く、スピリチュアルな体験をすることも多い」などが挙げられている(以上は、テッド・ゼフの著書「The Highly Sensitive Person’s Companion」[21])。

Wikipedia


HSPの優れた点を見ていくと、創造性や愛情深さ、共感性と理解、危険察知を始めとした感覚の鋭さがあります。そしてこれらの点を意識せずに用いるところに誤解が生まれます。

みんな同じように創造性があって、愛情深くて思いやり、相手のことがよくわかる。「これは危ないぞ」と察せられると思い込み、言葉一つで全てが伝えられるのだと。


しかし周りをよく見渡してみればそうでもないことは明らかです。それでもHSPは「自分と他人は同じ」と感じられるほど感受性が強いため、「自分と他人は違うかもしれない」というところにまで疑問がいきません。

みんな同じなのが当たり前で、みんな違うとはなかなか意識できないものですから「なぜ(自分と同じはずなのに)伝わらないんだろう?」と不思議に思ってしまうのです。

HSPではない人からすれば「そんなのわかるか!」と言いたくなるでしょうし、そうしたすれ違いが誤解やいじめを生み出してしまうのだと推測されます。

HSPの役割

一方で、そうしたすれ違いを正していけば、HSPのもつ優れた点は集団を助ける力となります。

HSPが様々な生物における集団や、人間社会に存在する理由の一つとして、「一定数存在する『超敏感体質な個体』が、環境の変化や危険などにいち早く感知し、隠れた脅威に反応することで、集団全体が危険にさらされる前に警鐘を鳴らすこと」がある[22]。この危険察知・喚起の役割は、しばしば「鉱山のカナリア」に例えられる[23]。また集団内の「潤滑油」としての役割も担っているとされる

Wikipedia


誰よりも察しやすいからこそ、危険が起きる前に「そのままだと危ないよ」と伝えられるのがHSPの役割を言えます。

あとは集団がどれだけHSPの言葉に耳を傾けられるかですが、誤解されやすいHSPの性質を思うと、その言葉をすぐに信用してもらうのは難しいかもしれません。


HSPではない人からすればHSPの言葉は「どうしてそう考えたのか、その道筋がわからない」ものになりがちです。言葉一つ一つに託された情報量に差があり「HSPとしてはそれで全部伝えたつもりがHSPではない人には情報が足りていない」ということが度々あります。

こういったことを繰り返していくと「あの人は何を言っているのかわからない」となってしまいます。この「情報量の壁」をHSP側が理解して伝わるように伝えていくことが信用への第一歩となります。


そうして集団からの信用を得た先に、HSPの特性は生きづらさを生きやすさに変えていくのだと思います。


まとめ HSPをもっと知りたい方へ

HSPについてまとめると

「とても敏感な人」と言われるように、良くも悪くも刺激を受けすぎる。
生まれつきなので生涯変わらず、その特性をどう生かすかで生きやすさが変わる

の二点になるかと思います。


そしてここまで読まれた方の中には「あれ、これって自分のことじゃ?」「そういえばこういう人いるなぁ」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。


気になった方は一度HSP診断テストを受けてみることをお勧めします。

自分や周りに思い当たる節のある方は実際にテストをやってみることでHSPかどうかがわかったり、HSPがどのような世界観で生きているかを知ることができます。

全48問。あてはまるものをクリックするだけで手軽にできますので、ぜひお試しください。僕の診断結果は下の画像の通りでした。



【併せて読みたい記事】
HSP診断テスト
想い紡ぐ介護士になるまで
HSPという祝福


「想い紡ぐ介護士、ナカさんのブログ」では皆さんのコメントをお待ちしています。
よかったらこの記事へのコメントや感想などをご記入ください。

またこの記事をTwitterやFacebookでシェアしていただけるととても嬉しいです。

下の「シェアする」のアイコンをクリックすると簡単にシェアできますので、
よかったら使ってみてください。


    コメント

    タイトルとURLをコピーしました