先日(2022年8月23日)、社会福祉法人善光会 サンタフェ総合研究所(https://sfri.jp/)の主催する「スマート介護士 合格者限定スキルアップ研修」に参加してきました。
スマート介護士についてはこちら → スマート介護士公式サイト(https://sfri.jp/smartcaregiver/)
この研修はスマート介護士資格試験に合格することで参加資格が得られる無料の研修で、介護ロボットやICTなどのテクノロジーへの理解や介護業務改善の実践ワークなど、スマート介護士として必要な知識・技術をグループワークを通して学んでいきます。
今回は少しでもスマート介護士資格受験の励みになればと思い、スキルアップ研修の体験レポートをお届けしていきます。
スキルアップ研修 「オンライン施設見学」
今回行ったスキルアップ研修は「ケアテック活用現場のオンライン見学」ということで、介護ロボットやICTなどのテクノロジーが実際に使われている現場から中継が行われました。
テキストの写真を見るだけではわからなかった機器のサイズ感が人やベッドなどで対比できたり、機器を実際に操作してもらうことで操作感覚が伝わったりしました。
「そんなものなくても問題ないんじゃない?」と思われるかもしれませんが、実際に自施設で導入する時に「実物はこれくらいの大きさで、操作は〇〇と似ていて…」と具体的に説明できる方が機器導入決定者や現場職員にも好印象となります。
なので、スマート介護士にとって
① 介護ロボットやICTなどのテクノロジーが施設にとって有益であること
② 導入するにあたっての参入障壁を下げること
③ 操作方法や注意点などをわかりやすく説明すること
以上3点はぜひ押さえておきたいポイントであり、そのために必要となる情報を定期的に収集できる「スキルアップ研修」はなるべく参加しておきたいものとなります。
スキルアップ研修 「グループワーク」
見学の合間に行われた「グループワーク」では、4〜5人の少人数グループに分かれ「Googleスライド」を用いてのオンラインワークを行いました。
今回は「使ってみたい介護ロボットとその理由」「ICTを特に活用したい場面とその理由」をテーマに時間内でグループごとに意見を出し合う形式で、それぞれの参加者の色が出る内容となりました。
その中で服薬見守りロボットの話や排泄予測デバイス「D-Free」(https://dfree.biz/)の話も出てきて、在宅・施設問わず介護ロボット等のテクノロジーを必要とする利用者・家族、介護職員等は数多くいる印象を受けました。
途中「排泄支援ロボット」について熱い要望を持つ方もいて、同席された介護ロボットメーカーの方が真摯に聞く場面もありました。
このスキルアップ研修は「合格者限定」ということもあり、介護業務の改善や介護ロボットなどのテクノロジーに関心のある方々の集まりとなっているため、出てくる話題も「直面している問題への具体的な解消法はなにか」といった実践的な内容となりました。
その中には参加者のいる施設での現状や介護ロボット導入にトライしたものの失敗に終わった話などもあり、スマート介護士を目指す方にとって「ぜひとも聞きたい話」だと思います。
「介護・福祉の未来を支えたい『本気』」
合計2時間に渡る研修を終えて、僕が感じたのは以下の通りです。
1.介護ロボットやICT機器などは「実物」を見て、触れて、操作した方が良い
2.グループワークは「生の情報」を得られる絶好のチャンス
3.「取って終わり」の資格が多い中で資格試験主催者が行う研修には「本気」がにじみ出ており、介護業務改善とその為のテクノロジーの普及には介護・福祉の未来が掛かっていると感じた
オンライン施設見学でも十分な学びとなりましたが、それだけに「実際に見て、触れて、操作したい」という思いが膨れ上がりました。
実際の操作感覚を得ることで「自分の所ならこういう風に使えるんじゃないか」といった工夫も思い浮かびますし、「思っていたのとは違った」と導入前に気づいて別の選択肢に目を向けられるようにもなります。
またグループワークでは「私の施設ではこうしている」「こんな苦労があった」といった生の情報や、「パソコン操作が苦手な介護職員が多い」「(パソコン操作など)できる人に仕事が集中してしまう」といった『介護職あるある』も飛び出し、終始和気あいあいとした雰囲気でワークを行うことができました。
また集まったグループの中で共有したいワークをグループメンバーに発表してもらうことで全体の学びにもつながり、充実した研修となりました。
この「合格者限定スキルアップ研修」は定期的に行われているようですが、次回開催日は2022年8月現在では未定となっております。
過去(2022年5月)に参加した研修の傾向から見るに「スマート介護士資格試験」の試験後ごとに行われているようですので、これからスマート介護士を目指される方も次回参加に合わせて合格を目指してみるのも良いかもしれませんね。
今回スマート介護士に興味を持たれた方は、まずは公式テキストから入ってみてはいかがでしょうか。
「スマート介護士公式テキストの内容を触りだけでも知りたい」という方は、こちらの記事をどうぞ。
スマート介護士はこれからの介護・福祉を考える上で欠かせない『人とテクノロジーの共存』について一石を投じる資格となるでしょう。
そして遅かれ早かれ「介護×テクノロジー」が介護現場に入り込んでくる以上、先んじてスマート介護士の資格あるいはその内容だけでも押さえておくことは全ての介護職にとって有益だと言えます。
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